下記の権利関係の4科目が権利関係

民法-------------人と人

借地借家法-------貸主と借主

建物区分所有法---分譲マンション区分

不動産登記法-----不動産登記の手続き

民法

 民法は、人と人(個人と個人、個人と法人、法人と法人)との一般的な関係を規定する法律である(民法上、人と人は対等で7ある)。


 売買契約は意志表示の一致により成立し、書面の作成は不要である(対等な人同士、自由に契約できる)。


 売買契約が成立すると債権・債務が発生し、所有権が買主に移転する。


借地借家法

「建物賃貸借」、「建物所有目的土地賃貸借」の場合、貸主・借主は対等ではない。土地や建物を持っている貸主が有利な立場、それを持たず借りる しかない借主が不利な立場である。そこで、借地借家法が借主の保護を図っている。/p>

1-1 意思表示

詐欺・脅迫をされて結んだ契約はどうなるか?善意・無過失の第三者との関係は?

ここは、民法改正で変わったところ

第三者が絡むと詐欺に注意!脅迫は取り消すことが出来る。

1-2 意思表示(虚偽表示)

相手方と示し合わせ虚偽(ウソ)の契約をした場合は?善意の第三者との関係は?

1.示し合わせて仮装譲渡したら

A「借金とりに追われていて、土地を隠したい。売ったことにしておいてくれ」 B:「よし、買ったことにしておこう」。  このように、相手方と示し合わせて仮装譲渡することを「通謀」虚偽表示といい 、お互いに売る意思の買う意思もないため無効である。

2.善意の第三者が出てきたら

Bさんが、事情を知らないC(第三者)に売った場合、AさんよりCを保護すべきだ。

Cさんが善意だったかは契約の時点で判断される。

3.転得者が出てきたら

AB間の虚偽表示によりB名義にした土地が悪意のあるCに売り渡され、さらに善意のD(転得者という)に売り渡された場合、どうなる? Aは善意の第三者Cが現れると転得者Dに対抗できない。 Dが善意でも、悪意でもDに対抗できない。

1-3 意思表示(錯誤)

勘違いで契約してしまったらどうなる?善意・無過失の第三者との関係は?

1.勘違いで契約してしまったら

歳をとると起こりる勘違い。(高齢化社会に対応かな?)
隣り合った甲地と乙地を所有するAが、甲地を売りたいにも関わらず勘違いでBに「乙地を売ります」と言ってしまった。
このようにカン違いで、本人とは異なる意思表示をすることを錯誤と言う。
売り物の土地がまるっきり違うのは、契約の重要な部分の錯誤といえる。この錯誤がなければAは乙と売買契約しなかったはずだ。 この場合、錯誤による意思表示をしたA(表意者)は、その意思表示を取り消すことができる。
甲乙地が東京と大阪にあった場合はAの重大な過失があったと、買う気満々のBを保護、契約を取り消すことができない。だだし、Bは、Aに錯誤があることを 知っていたり重大な過失によって知らなかったときや、表意者と同じ錯誤に陷っていたときは、表意者は、重大な過失があっても取り消すことができる。
なお、錯誤を理由に取り消すことができるのは、原則として表意者本人だ。例外的に、表意者が錯誤を認めている場合にかぎり、表意者に対する債権を保全する必要があるものが 取り消すことができる。

2.善意・無過失の第三者が出てきたら

Aが、契約の重要な部分の錯誤によりBに売却した土地を、Bが善意・無過失のCに転売したとしよう。この場合は、Aは錯誤を理由に取り消して、Cから土地を取り返すことはできない。錯誤による取消は、 善意・無過失の第三者に対抗することはできないのだ。善意・無過失の第三者を泣かせてまで表意者を保護すべきでなく、そのような第三者を保護しようという趣旨だ。

3.法律行為の基礎とした事情(動機)の錯誤

「近々駅が新設されるので、付近の地価が上がるらしい」という噂を信じたため、(①法律行為の基礎とした事情(動機))、新設予定駅近くの丙地が欲しくなり(②意思)、 「丙地をください」という意思表示をした(③意思表示)。ところが、駅は親切されなかった。(④真実)としよう。
 表意者は、平地が欲しくて「丙地をください」といっているのであり、②と④、つまり動機と真実の間に食い違いがある。これを法律行為の基礎とした事情(動機) の錯誤という。表意者は、原則として動機の錯誤による取消の主張はできない
ただし、表意者が「駅ができるから丙地を買います」と言った場合のように、その事情が表示されて相手方が知りうる状態になったときは、契約の重要な部分の錯誤があったと認められ、 錯誤が成立しうる。動機の表示は、セリフとして言うなどの明示的なものでも、しぐさのような黙示的なものでも構わない。

土地を持っている人に、内緒で金儲け?をしようとして、痛い目に合うことも・・ということだね。

1-4 意思表示(心理留保)

冗談で「売る」と言ってしまった場合

1.真意でないことを契約すれば

心理留保・・・・真意でないことを自分自身で知りながら意思表示をすることを言う。 心理留保によって結ばれた契約は原則として有効です。 相手方が表意者の真意でないことを知っていた場合(悪意)。(善意有過失)には、契約は無効となる。

2.善意の第三者がでてきたら

相手方が悪意、又は善意有過失であり、契約が無効である場合でも、善意の第三者には対抗することができない。

1-5 意思表示のまとめ)

12p

2 制限行為能力者

1.まずは意思無能力者について

幼児・泥酔者・重い精神障害者など。「「買います」と言うとお金を払わなければならなくなること」がわからない判断力を欠く人を 意思無能力者という。
意思無能力者のした契約は無効だが、無効を主張するためには、「契約時に意思無能力者だったこと」を証明しなければならず。これは、なかなか難しい。 また、契約の相手方にとっても、意思無能力者かどうかの判別が難しく、思いがけず無効を主張されて不利益を被る危険がある。

2.制限行為力者とは

精神上の障害により判断力の低い人たちを、家庭裁判所の審判により、能力別に
成年被後見人
被保佐人
被補助人
未成年者
これらの4タイプを制限行為能力者とし、それぞれに保護者をつけ、また、単独でした契約は取り消せることとしている。

3.保護者の検眼

未成年者が自己名義の土地を親に内緒で売却したとしよう。この場合。保護者である親はこの契約を取り消すことができるし(取消権)、追認することもできる(追認権) 。追認すると、契約は取り消せなくなる。また、親は土地を売却しようとしている未成年者に対して同意を与えて契約させることもできるし(同意権)、未成年者に代わって 土地を売却してやることも出来る(代理権)。
これに対し、成年被後見人の保護者である成年後見人には同意権がない。

4.未成年者と取消し

未成年者が法定代理人の同意を得ずにした契約は、原則として取消ことができる。例外的に取り消せないものは次の3つだ。
①法定代理人から許可された営業に関する行為。 ②処分を許された財産の処分をする行為(お小遣いで買い物をするなど) ③単に権利を得又は義務を免れる行為(プレゼントをもらう。借金をチャラにしてもらう、など)

5.成年被後見人と取消し

成年被後見人がした契約は、原則として取り消すことが出来る。たとえ成年後見人の同意を得てした契約でも、損をしない契約でも取り消せるのだ。 ただし、日用品の購入そのた日常生活に関する行為だけは取り消せない。スーパーでおかずを買ったり、下着を買ったりする契約ぐらいは1人でできないと不便だから。

6.被保佐人と取消し

被保佐人がした契約は、原則として取り消すことが出来ないが、失敗したら大損害を被るような「重要な行為」を、保佐人の同意を得ないで行った場合は例外的に取り消せる。 「重要な行為」とは、例えば、不動産・重要な財産の売買、土地について5年を超える賃貸借、建物について3年を超える賃貸借、建物の新築・改築・増築・大修繕を頼むこと等である。

7.被補助人と取消し

被補助人がした契約は、原則として取り消すことはできないが、前述の「重要な行為」のうち、 補助開始の審判で決められた特定の行為を、補助人の同意を得ないですると例外的に取り消せる。

8.制限行為能力者の相手方の保護

制限行為能力者と契約した相手方は、いつ取り消されるかわからない不安定な状態に置かれる。そんな相手方を保護する手段が用意されている。
1 相手方の催告権
制限行為能力者と取り引きした相手方は、1ヵ月以上の期間を定めて追認するか否かを催告することができる。原則として保護者に対して催告するが、被保佐人・被補助人と取引した 相手方は、直接本人に催告することもできる。また、未成年者が20歳になった場合のように、制限行為能力者が行為能力者になった後は、本人に催告する。
 催告に対し確答がない場合、追認とみなされるのが原則だが、被保佐人・被補助人が確答をしない 場合には取消しとみなさらる。彼らは能力が比較的高いとはいえ、やはり、制限行為能力者である。 期日までに返事をしないからといって追認になってしまっては、彼らの保護にかけるからだ。 2 制限行為能力者詐術
例えば、未成年者が法定代理人の同意書を偽造するするなど、制限行為能力者が「自分は行為能力者である」と信じさせるために詐術を用いた時には、取り消すことが 出来なくなる。

3 条件・期限

独立の問題として出題されにくい。宅建業法の自ら売主制限等、他分野の理解に必要

1 条件とは

「海外転勤が決まったら自宅マンションを売却する」というように、契約等の効力の発生・消滅を、将来の不確定な事実の成就にかからせることを条件 という。先の例のように、条件が成就すれば効力が発生するものを停止条件という。
反対に、「マイホームを購入したら社宅を出て行ってもらう」というように、条件が成就すれば効力が消滅するものを解除条件という。試験対策 上は停止条件のほうが重要である。
停止条件付の契約は、条件の成否が未定のうちは効力は発生しない(つまり、所有権は移転していない)が、契約そのものは有効に成立している。したがって、条件の成否が未定の問 といえども、当事者は理由もなく契約を解除することはできないし、当事者が死亡したらその権利義務は相続の対象となる。 また、売主は停止条件付の代金請求権を第三者に譲渡することもできる。

2 条件の成就を妨げた場合・条件を不正に成就させた場合

Aが、Bとの間でB所有の甲地を購入する契約を締結する際、「Aが自己所有の乙地を某月某日までに売却でき、その代金を受領すること」を停止条件 としたとしよう。甲地を購入する気がなくなったAが、乙地の売買代金の受領を拒否し、故意に停止条件の成就妨げたとしたらどうなるだろうか。
 このように、条件が成就することによって不利益を受ける当事者が、故意に条件の成就を妨げたときは、相手方は条件が成就したものとみなすことができる。
 これとは、反対に、条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させた時は、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなす ことができる。

3 成就不可能な条件

Aが、Bとの間で、A所有の山林の売却について、買主のあっせんを依頼し、その売買契約が締結に至ったとき、売買代金の2%の報酬を支払う旨の停止条件付きの 報酬契約を締結したとしよう。ところが、停止条件付きの報酬契約締結の時点で、すでにAが第三者Cとの間で、当該山林の売買契約を締結し、履行も完了していたらどうなるだろうか。
 Bが買主のあっせんをする前にすでにAが自分で買主を決めているので、Bのあっせんより売買契約が締結され履行に至る見込みはない。すなわち、条件の成就は不可能である。 このような報酬契約は無意味であるため、成就不可能な条件を停止条件とする契約は無効とされている。

4 期限とは

 契約等の抗力の発生・消滅を、将来到来することの確実な事実の発生にかからせることを期限という。「2020年10月18日にマンションを引き渡す」というように、到来する ことが確実でその期間も確定しているものを確定期限といい。「父が死亡したらマンションを引き渡す」というように、到来することは確実だがその時期がいつか不明である ものを不確定期限という。

4 時効

取得時効・消滅時効とは?事項の更新とは?

1 時効とは

 「時効」とは、「時」間の経過によって法律関係の「効」力が変化し、これまで持っていなかった権利を取得したり、持っていた権利が消滅したりすることだ。 前者を「取得時効」、後者を「消滅時効」という。
 時効はなぜ存在するのだろうか?主な理由は3つある。
 一つは「、永遠した事実状態を尊重するため、10年ないし20年という長期間、他人の土地に無権利者が建物を建てていすわっている場合、まわりからは権利者に見えてしまい、それを 前提に売買やや賃貸借などのさまざまな法律関係が形成されてしまう可能性がある。このように永続さた事実状態を法律上も尊重し、法律関係の安定を図ろうというものだ。  二つ目は、権利の上に眠る者は保護に値しないから。たとえ正当な権利者であったとしても、一定の期間、その権利を行使・維持するために必要な措置をとらなかった者を保護する必要がないという ものだ。  三つ目は、立証の困難を救済するため、本来は正当な権利者であったとしても、長時間が経過した後にはそれを立証するのが困難になることがあるから7、 過去にさかのぼっての議論に一定の限界を設けるというものである。

1 時効取得の条件

賃借権に基づいて何年占有しても、自分の土地にはならない。  占有開始時に善意無過失(注意したけれど、他人のものだと気が付かなかった)の場合は10年間、悪意又は善意有過失(不注意で気づかなかった)場合は20年間 占有を継続すると、取得時効が完成する。時効取得できる権利は、所有権のほか、。地上権、永小作権、地役権、賃借権などだ。

2 占有者が賃貸した場合

他人に賃貸しても占有は失わない。

3 占有者が売却した場合

前占有者の占有(期間)をあわせて主張しても良い。

4 時効の完成猶予と時効の更新

1 時効の完成猶予  時効の成立に必要な期間の進行を一定期間ストップさせることを時効の完成猶予という。 裁判上の請求、支払い督促、和解、仮差押え時に時効の完成猶予される。裁判所裁判所の催告は、催告の時から6ヵ月の間。時効の完成猶予させる効力しかない。 1 時効の更新  時効の成立をストップさせ、ゼロに戻し、新たに時効期間を進行させることを時効の更新という。 確定判決、支払い督促、和解などの確定判決と同一の効力有するものによって、権利が確定した時は、これら事由が終了したときに時効がこうしんする。

5 時効の援用・放棄・遡及効

1 時効の援用 時効の成立は10年。援用を主張しれば返さなくても良いが・・・ 2 時効の利益の放棄  「時効の援用をしない」という意思表明を「時効の権利の放棄」という。 2 時効の遡及効  時効が完成すると、時効の起算日にさかのぼって生じる。」これを時効の遡及効(そきゅうこう)という。

5-1 代理(基本事項)

代理のしくみ、代理人の能力、代理行為のトラブルの対処について1

1 代理とは?

 本人に代わって契約などを行うことを代理という。
代理権:顕名「私は本人の代理人です」と相手方に示す。
代理権を与えていないのに勝手に土地を売り飛ばされたとしても、本人は土地を引き渡す必要はない。
代理人が顕名ぜず「売ります」と言った場合、代理人は相手方には売主自身と思われてもしかたない。この場合、契約は代理人と相手方との間に成立してしまう。 つまり代理人が売主として土地の引き渡し義務を負うことになる。ただし、顕名がなくとも、相手方が「このひとは売主の代理人だ」と知ってうたり(悪意)、。不注意で 気づかかなかったり(善意有過失)した場合は、顕名があったのと同様に扱われる。

2 未成年者は代理人になれるだろうか?

単独で行った契約は取消ができる未成年者、このような未成年者でも代理人になれるにのだろうか?
 未成年者である代理人が、3000万円相当の本人の土地を1000万で売ってしまったとしても、土地を引き渡す義務は本人に生じるため、未成年自身は損をしない。したがって 未成年者であっても代理人になることができる。また、本人が未成年者であることを理由に契約を取り消すことはできない。

3 代理人が相手方にだまだれたら

 3000万円相当の土地を売却を代理人に全面的に任せていたところ、代理人が相手方にだまされて、1000万円で売ってしまったとしよう。 だまされたのは代理人だが、実際の困るのは本人なので、この場合、本人がその契約を取り消すことができる。
 しかし、「この土地をあの人にいくらで売ってきてくれ」などと、特定の契約を代理人に委託し、本人である程度代理人の行動をコントロールしていた場合は話が違ってくる。 代理人がだまされていることを知りながら行動を起こさなかった本人に、取消しをさせる必要はない。したがって、この場合、本人は取り消すことができない。
 なお、だまされた場合に限らず、代理人が相手から脅迫されて契約を結んだ場合や錯誤により契約を結んでしまった場合も本人が取り消せるし、代理人が去位表示 や心裡留保によって契約を結んだ場合は本人が無効を無効を主張できる。

4 代理人が相手方をだましたら

 相手方は取消ができる。

5-2 代理(禁止事項)

売主の代理人が買主になれるだろうか?

1 自己契約・双方代理の禁止

 売主の代理人が買主になることを自己契約という。売主の代理人が買主の代理人になることを双方代理という。 どちらも、本人の利益が害される危険があるため、もし行ったとしても代理権を有しない行為となり、本人に契約の効果は帰属しないのが原則だ。 しかし、本人があらかじめ承諾した場合など、一定の場合は許されている。

2 復代理の原則禁止

 代理人は頼まれたことを自分でしなければならない。しかし、例外的に、急病などやむを得ない事由があるときと、本人の承諾を得たときは、復代理人を選任して、自分が 頼まれた仕事をさせることができる。 復代理人は代理人の代理権を越えることはできない。復代理人を選任しても代理人の代理権は消滅しない。代理人が破産したりすると代理人の代理権も消滅する。 復代理人の代理資格も消滅する。

5-3 代理(無権代理)

代理権がないのに代理行為をしたらどうなる?

1 代理権がないのに代理人として契約したら

 Aのドラ息子BがAの代理人を装い、Aの土地を勝手にCに売却した。これを代理権のない代理。すなわち無権代理といい、Bを無権代理人という。
 本人・相手方・無権代理人の3人のうち、一番かわいそうなのは、勝手に土地を売られた本人だ。したがって本人は保護され、土地を引き渡す義務は発生しない。
 では、こんな場合はどうだろう。ドラ息子B(無権代理人)に勝手に土地を売り飛ばされたが、あんがい高根で売れたようなので、本人は、むしろ契約を有効にしたくなった とする。この場合本人は追認すればよい。追認すると、原則として契約の時から有効な代理だったことになる。
 追認は、無権代理人に対しても相手方に対してもよい。だだし、無権代理人に対して追認した場合。、相手方がその事実を知るまでは、本人は「追認済み」 ということを相手方に相手方に対抗できない。つまり、無権代理人につき善意の相手方は、追認があったことを知るまでは、まだ契約を取り消すことができる。

2 無権代理の相手が主張できること

1.相手方は、、無権代理についての善意・悪意を問わず「追認するしか確答せよ」と本人に勧告することができる。本人が確答しないときは追認拒否とみなされる。
2.善意の相手方は契約を取り消すことができる。ただし、本人が本人が追認した後は取り消せない。
3.善意無過失の相手方は、、無権代理人に対し、履行または損害賠償履行または損害賠償をすることができる。だだし、過失があっても過失があっても、無権代理人が自己に 代理権がないことを知っていた場合には、履行または損害賠償の請求をすることができる。なお、無権代理人が制限行為能力者である場合は請求できない。
4.代理権があるかのような外観があり、その外観を作り出した責任が本人にある場合は、善意無過失の相手方は、本人に契約の効果が生じていると主張できる。これを表見代理という。

3 表見代理

「代理権があるような外観」+「本人の責任」+「相手方の善意無過失」の3つがそろった場合、無権代理行為の効果は本人に帰属する。善意無過失の相手の方を保護する。 これを表見代理という。

4 無権代理と相続

1.本人が死亡し、無権代理人が本人を単独相続した場合
 無権代理人には、無権代理行為をしたという責任がある。追認拒絶権を持っていた本人をたまたま相続したからといって、追認を拒絶するなどというずるいことは認めるべきでな い。したがって、無権代理人は、相手方の請求を拒むことはできず、土地を引き渡さなければならない。
2.無権代理人が死亡し、本人が無権代理人を相続した場合
 本人,はもともと追認を拒絶できる立場にあったのだから、無権代理人の地位を受け継いだとしても、追認を拒絶することがずるいとはいえない。 したがって、本人は追認を拒絶することができる。
 ただし、本人は無権代理人の地位を受け継いているため、相手方が善意無過失であれば、本人は、前述した 無権代理人の責任(履行又は損害賠償義務)を免れることはできない

6-1 債務不履行

債務者が、債務の本旨に従った履行しない場合、どうなるだろうか?

1 債務不履行とは

 建物の売買契約において、代金支払い債務の債務者は買主であり、債権者は売主である。一方、建物引渡債務の債務者は売主であり、債務者は買主である。
例えば、売主が、約束の日に引き渡しをしなかった場合のように、債務者が債務の本旨にしたがわないことを、債務不履行という。できないからしない 「履行不能」と、できるのに遅れている「履行遅滞」の2種類がある。

2 履行不能

 売主の火の不始末で、売り物の建物が全焼してしまい、引き渡しができなくなった場合のように①債務者の責めに帰すべき事由によって、②履行が 不可能になることを履行不能という。この場合、債権者は,債務者に損害賠償の請求をすることができ、また、直ちに契約を解除することもできる。 解除すると、権利・義務は契約時にさかのぼって消滅し、契約が存在しなかったのと同じ結果になる。

3 履行遅滞

 AがBに建物を売った。履行期に買主Bが売主Aのもとに代金を持参したにもかかわらず、売主Aが引渡しをしなかったとしよう。このように ①債権者が履行の提供(履行の一歩手前)をしたにもかかわらず、債務者が②自らの責めに帰すべき事由によって、③履行期を過ぎても履行しないことを、 履行遅滞という。

4 損害賠償額の予定

 売主Aが債務不履行した場合、買主Bが損害賠償を請求するには、損害発生と損害額を証明する必要がある。しかし、この証明は難しく、面倒である。
 この面倒を避けるため、債務不履行の場合の損害賠償額を、AB間であらかじめ決めておくことができる。これを損害賠償額の予定という。 たとえば「損害賠償額を500万円とする」と決めて置けば、Bは、債務不履行の事実さえ証明すれば、損害の証明をすることなく予定額の500万円を請求する ことができる。実際の損害が400万円であったとしても、Aは「400万円しか払わないぞ」とわ言えないし、実際の損害額が600万円だった場合であったろしても。 Bは「600万円払え」とは言えない。
 なお、「違約金を500万円とする」と決める場合があるが、違約金には、「損害賠償額の予定としての違約金」「違約罰としての違約金」の2種類ある。 「損害賠償額の予定としての違約金」ならば、請求できる損害賠償額は500万円ぽっきりである。「違約罰としての違約金」ならば、債務不履行をした 罰として500万円を没収したうえ、損害賠償額は別途立証して請求することになる。どちらの違約金であるか決めていなかった場合は「損害賠償額の予定」 と推定される。

5 金銭債務の不履行

 約束の日にお金が支払われないと、当然損害が発生する。したがって、たとえ不可効力のため支払われない場合であっても、債務者は債務不履行責任を負い、 債務者は損害を証明することなく損害賠償を請求できる。なお、物が減失して渡せないのは「履行不能」だが、お金がなくて支払えないのは「履行不能」では ない。世間にはお金がs流通しているわけだから、借りてきて払うと思えば払えるからだ。したがって、」金銭債務の不履行は、常に「履行遅滞」である。

次のページ